鹿島アントラーズを応援するサッカーコラムです。
明日はヴィッセル神戸戦。見所満載の試合となる。

【守備改善の兆し?】
2010年南アフリカW杯本大会直前。当時の日本代表選手たちが岡田武史監督に申し入れ、守備手法を転換したのは有名な話。その結果、日本代表はベスト16まで勝ち進む快挙を達成した。

今週、鹿島アントラーズでも同様のことが起こったと聞いている(GELマガ)。

実際、紅白戦でプレスがハマるシーンは増えた。

あとはこれが神戸に効くことを祈るのみ。

90分間の継続性と、押し引きの柔軟性を実戦で出せれば。

明日の試合最大の見所は「チームとしての守備」。

全体を見渡せる位置から観戦したいと思う。

【復活ダブルボランチのフィジカル面は?】
小笠原満男と本田拓也の同時スタメン復帰が予想されている。

二人の技量は疑うまでもない。

元々は代表級ボランチである彼ら。技術戦術のみならずボール奪取力も併せ持つ。

ボールを狩る力。これは若い柴崎や青木が、まだ十分には持ち得ていない能力だ。

但し、フィジカル面。

試合での体力は練習だけでつけられるものではない。

小笠原と本田がどこまでやれるかは公式戦で見ないと分からない。

要確認ポイントになる。

【田代&野沢&伊野波の成長は?】
神戸の元鹿島衆。田代有三、野沢拓也、伊野波雅彦の三人。

彼らの成長した姿も楽しみになる。

鹿島在籍最終年には純正ストライカーの道を歩み始めていた田代。彼の得点力がどれほど進化したか。

鹿島在籍時にはリーダーになりきれなかった野沢。彼がどれほどチームを引っ張っているか。

鹿島在籍時にはスケールに欠けるところのあった伊野波。彼が一つ格上のCBになっているか。

当然、鹿島が勝たせてもらうにしても、彼らの反骨心、彼らならではのプレイ。

それも密かな見所だ。
日本代表メンバーに岩政選手が選出』(鹿島アントラーズ公式サイト)

W杯アジア最終予選の日本代表×イラク代表戦は9/11。代表合宿は9/3スタート。

これで鹿島アントラーズは9/5のヤマザキナビスコ杯準決勝第1戦と、9/8の天皇杯2回戦で岩政を欠くことになる。

日本代表の数少ない公式戦となるW杯予選のメンバー。親善試合で選ばれるのとは意味合いが違う。そこに鹿島から岩政が選ばれたことについては率直に喜びたい。

やはりJリーグのCBの中でもパフォーマンスは安定しており、得点力もある。

怪我が極めて少なく、警告を受けることも少ない。時折、主審とコミュニケーションをとって判定基準を確認しながらプレイしていることも功を奏している。

かつ、これまでのザック日本代表召集の中で「控え暮らしにも耐えうる選手」であることを示してきた。

人知れず努力をしているのだと思う。

とはいえ、一鹿島サポーターとしては「ザック、呼ぶなら絶対に使っておくれよ。使わないなら呼ばないでおくれよ」と愚痴の一つもこぼしたくなるタイミングであるのは事実。

鹿島では中田と山村が長期離脱中であり、CBとして実績があるのは岩政を除けば青木しかいない。

あとは二年目の昌子源か、左SBの新井場を中央に持ってくるか。

ただ、新井場をCBに持ってくると、今度は左SBがいなくなる。

理想的には昌子がここでアピールに成功すること。

これまではここぞのチャンスで空回りすることがあった。「次は公式戦出場か?」と予想された直前の練習試合でパフォーマンス優れず、出場を見送られることもあった。

来季からは植田くんが入団予定。チャンスはますます少なくなってくる。

まず、CBが本職でない青木より、CBポジション争いの序列を上げていくこと。

顔の面積が広いタイプであり、十分に素質がある。これまでより安定感を出せれば、ナビスコ杯や天皇杯でもやれると思う。

やれることを悔いのないようにやって、鹿島のCBとして生き残って欲しいと願う。
山村和也選手の手術について』(鹿島アントラーズ公式サイト)

新潟戦で負傷退場した山村は鎖骨骨折により復帰まで約3ヶ月。

「骨がズレて折れてる」「単に折れているだけでなく欠けている部分もある」という大怪我。

想像しただけで痛くなる。これは、もう気の毒としか言いようがない。

山村選手の治療とリハビリが順調に進むことを祈っている。

【大学→J1】
山村はプロに入る直前にも疲労骨折による長期リハビリを強いられている。

それからの復帰直後にアントラーズでスタメン定着。

プロ入り当初苦しんだのは「大学」と「J1」とのレベル差。

大学サッカーでは穴らしい穴が見当たらなかった彼も、J1のCBとして未熟が目立つことになる。

ポジショニングのズレ、判断の遅れ、食いつき癖により、度々失点に絡む。

そもそもCBはGKと並んで最も経験必須とされるポジション。

日本代表級の岩政であれ、今野であれ、闘莉王であれ、中澤であれ、やられる時はやられる。

できることは、やられる確率を減らすセオリーを身体で覚え込むこと。

ゴール前では、ボールと人の動き速く、入ってくる人数も多く、見てから考えて動いていたのでは絶対に遅れる。

なので「こう来たら、こう動く」と反射的にやれるよう、無数にパターン化して対応する。

セオリーの少ない選手は、どうしたってやられる回数が増える。

【チーム守備力の弱さ】
一方で鹿島のチーム守備力の弱体化。

CBを評価する上での重要ポイントに「チーム全体の守備力があるか、ないか」がある。

オリヴェイラ前監督時代、アントラーズは多少攻撃力を捨ててでも全体守備力を高めていた。

例えば本来SBである新井場徹がCBを務める試合があっても、そこにボールが飛んでくる回数そのものを抑えることができていた。

また、空中戦を不得手とするCB伊野波雅彦にハイボールが入ることも(強いうちは)チームとして抑え込んでいた。

現チームは、そういうやり方ではない。

前から抑えるのではなく、後ろで受け止めるやり方。

これを上手くやるには、まず空中戦にも地上戦にも強いCBとGKを揃える必要がある。

但し、現代サッカーのスピードは速く、J1上位クラブの攻撃力は強く、前述したように日本代表級でもやられる時はポカッとやられる。

岩政は日本代表の大枠に入ってくる選手であるが、他にそのクラスのCBが鹿島にはいない。

岩政より良く見える試合があるとしても、青木はマーク対象を見失うことがしばしばあるし、中田はフィジカル面で厳しくなってきた。

また、仮に代表級のCBを二人揃えられたとしても、チームとして前線から最低限のアプローチ(敵ボールホルダーに寄せて、隙あらば奪う)&ディレイ(遅らせる)は要る。

それも不完全。監督や選手たち自身による意識付けの問題もあろうし、守備が不得意な選手が揃っている適性上の問題もある。

結果的に今季リーグ戦。山村欠場時の無失点は、まだ一試合もない。

選手としての経験がMAXに達していると言っていい岩政や中田、青木のみでCB構成しても失点免れないチームであるのなら、一年目のCBでは当然厳しいことになる。

【思いの外、華があった】
守備で苦労する様子はありありと伺えた山村だが、そのパスセンスは事前の高評価以上に高かった。J1のCBとしても最初から最高級だったのには驚かされた。

敵FWのチェイスに慌てる場面を全くと言っていいほど見たことがない。ファーストコントロールが正確に一定しており、すぐに捌ける。

これは、悪いけれど、岩政や青木、伊野波を見慣れた私にとって新鮮なこと。キック力はあっても敵プレスに怯み、前に出せばパスカットされることが多い先輩たちを、この部分では一年目にして超えている。

時折見せるドリブルから攻め上がっての攻撃選択も面白い。

本山や野沢とも違った奇妙な攻撃センス。ダニーロのように時間テンポを遅らせてリズムを変えるワクワク感がある。

素早くパスを送り込める柴崎と、スローモーな山村とのダブル司令塔。未来に向けて楽しみなものだ。

課題とされる守備にしても、先に有利なポジションに入りさえすれば、その体格とリーチを利したマーキングを見せてくれる。空中戦の最高打点、これも非常に高い。

守備セオリーさえきっちり覚えれば、もっといい選手になる。

【チームのために責任を背負える選手】
ただ、何より買いたいのは「チームのために何とかしよう」という気持ちの強い選手だったこと。

サッカーは「自分が楽なプレイをした分だけ味方が苦労する」スポーツ。

誰かが必要以上に安全な(楽な、無難な)プレイ選択をしてしまえば、その分、味方に負荷がかかる。

誰かが(する必要のない)バックパスや横パスに逃げた分、受け手の味方が寄せられて、敵のDFラインが上がってくる。

誰かが守りで寄せなかった分、後ろが不利を強いられる。

伝統ある鹿島アントラーズであっても「無難なプレイ」が染みついてしまっている選手は何人もいる。

それは技術的不足から、戦術的不足から、メンタル的不足から。

ベテラン選手や満さんが口に出して言うところの「中堅が中堅の感覚のままじゃいけない」ということが、現実として試合に出ている。

ジョルジーニョ監督の起用法を見るに「逃げるプレイ」に終始する選手は嫌い。山村の重用は「リスクを負う場面とセーフティとを使い分けて、勝負できる選手だから」というのも一因だろう。

負傷した新潟戦でも何とかしようという気持ちは見えていた。

それが空回りして大怪我をしてしまったわけだが、プレイ自体も劣勢の中では悪くなかった。

長期離脱になるけれど、国見高校→流通経済大学と進んでゆっくり成長してきた選手。

怪我しにくい身体を作り、CBセオリーも前より覚えて、そして復帰してきて欲しい。

【元・超逸材に】
さしあたっては鹿島の選手層だ。

中田浩二が万全でいれば問題なかったのだが、彼すらも離脱中。

一刻も早く復帰して欲しいものの、筋肉系の負傷だけに完治が最優先になる。無茶な早期復帰は再発に繋がるだけでなく、前回以上の長期離脱に至ってしまう。

今回ばかりは間違いなく治してもらうしかない。

なので、ここは青木に期待をかけたいと思う。二年目の昌子にも出てきて欲しいが、練習を見る限り、今は青木起用が現実的になる。

もともと、実績や経験、それに年俸でも山村を大きく上回る青木。

青木や増田といった、鹿島に長く在籍する中堅以上の選手は、本来ならば「やって当たり前」「普通でも物足りない」位置にいる。

チームの苦境にあって、これから毎試合、彼の最大限のプレイを見せてチームを引っ張ってもらいたい。

青木の武器であるロングキックと走力、堅実な守備。

声で引っ張るのが性格上無理だとしても、ならば背中で引っ張れるだけのハイパフォーマンスを。

高卒時、J1の全クラブから獲得オファーが届いた青木。

山村以上にゆっくり成長してきた彼。今こそ往年の期待に応えるタイミングだ。
通常記事は書いたのだが、ボツにした。

鹿島アントラーズが下位に沈む現状で、どう応援記事を落ち着けるか迷うことが増えた。

熱烈なポジティブサポーターにのみ向けて書くのなら「大丈夫!次も皆で頑張ろう!」だけで済む。

一方で「そんなんでいいの?」と反応する人も多い。現実にはそちらが多数派かと思う。

新潟戦の負け。

これが多くのアントラーズサポーターにとって、意外なほどダメージになったと感じられる。

吉田主審のジャッジはまともで、日程も落ち着いた後で、対戦相手は降格圏に沈む新潟。

ちょっと、負けた理由が「力不足」の他に見当たらない。ホームゲームであったことで「勝敗は時の運」要素も敗因としては弱くなる。

中庸を目指すのが弊ブログの基本なのだが、鹿島の現状を書き連ねていくと結局はネガティブになってしまうし、ポジティブ材料を探して書くのも、やや虚しい流れ。

試合日まで数日ある。

こんな時、次の神戸戦を楽しみにしておく他は、あまり鹿島のことを考えず、他のことに集中した方がいいのかもしれない。

元ユーゴスラビア代表監督であり、元ジェフ千葉監督であり、また元日本代表監督でもあるイビツァ・オシムさんの言葉をいくつかご紹介。

『今日唯一良かったことは、最低のプレーをした選手が全員だったということだ。』

『誰かを「不要だ」などと言う人間は、いつか自分もそういう立場に陥るようになる。人生とはそういうものだ。』

『勝とうという気持ちが山をも動かすことも出来るってことをこのゲームで見せて欲しい。』

『ジェフというチームを応援することは、たとえば他のビッグクラブを応援するのとはわけが違って、すごくたいへんなことだと思います。それをしている人たちですから、ものすごく質が高い人たちだと思います。
ただ選手は、そのサポーターたちが試合をするのではないということを理解するべきです。』

『選手のメンタリティを変えるには、監督だけでなく周囲の人々による力も必要なのです。』

『メンタリティというものは、勝った、負けたで、落ちたり上がっていくようじゃダメ。
自分がずっと暮らしていく、毎日戦っていく中で、いつも持ち続けていなければいけない。』


参考サイトオシム語録

新潟戦は0-1負け。

【得点力】
3回決定機があったら、1つは決めないと試合は厳しくなる。

ジュニーニョはシュートまで行けてるところは良いのだけれど、悉く外してしまっていた。

川崎時代は2回連続で決定機外しても3回目は決める選手だったのだが…。

ただ、他のFWなら決めてたかと言えば、そもそもシュートまで持ち込めたか怪しいところがある。

ゴールを増やすための速効性ある解決手段が見当たらない。

これが今の鹿島の決定力。

ならば、それを前提に応援していくしかないと思う。

【守備力】
失点シーンでは遠藤を始めとする中盤の選手の守備の軽さが目立った。

セットプレイからのカウンター、あれだけ簡単に抜かれてはいけない。

中盤の選手が分かりやすく失点に絡むことは珍しいものだが(通常はGKかCBが目立つ)、ただ、これが普段見えにくい鹿島の中盤守備力の脆さ。

個で止める力、敵の攻撃を遅らせる力の不足。

守備力を上げるための速効性ある解決手段が見当たらない。

強いて言えば、本田拓也がやっと、やっと戻ってきて、鋭いボール奪取を見せてくれたことくらいか。

本田復帰があっても、選手全体を見渡せば個人守備力に余裕がないのは変わらない。

それを前提に、我慢強く応援していくしかないと思う。

【采配力】
ジョルジーニョ監督の交代采配。

味方攻撃の流れを滞らせがちだった遠藤を残したことで、納得しにくい采配になってしまった。

私個人的には、監督は遠藤の突発的な得点力に期待をかけたのかなと思っている。

結果論で言えば、効果的な采配にならなかった。

「ジャッジ」や「日程」に隠されていたところがあったが、やはり、チーム力自体。勝っていくにはギリギリであることを否めない。

中田に続いて山村も戦線離脱。ますます手薄になってしまった。小笠原も、よく分からない。

だが、それはもう仕方のないこと。

治療が必要な選手は治療を優先し、そして、ボクらサポーターは不安がるより応援を優先するしかない。

ますます苦しくなるなら、ますます応援するしかない。

強い時も弱い時も、サポーターのやれることは変わらないし、決まっている。
さて、今夜はホーム新潟戦。ここ数年、リーグ戦で勝った記憶がない対戦相手だ。

植田くん加入内定報道でちょっぴり浮かれた気持ちも、アントラーズの公式戦が迫れば直ぐ現実に戻ることができる。

「超高校級CB」は「即戦力候補」であっても、決して「即戦力確定」ではない。また「A代表選手」でもなけれれば「五輪代表選手」でもない。今は大津高の選手として全力を尽くしてもらうべき一高校生で、植田くんに期待するのは来年以降の話。

一方で鹿島のリーグ戦順位は待ったなしのところまで来ている。現在13位。

ここからでもリーグ戦を勝ち、カップ戦を勝ち、鹿島アントラーズに相応しい結果を勝ち取りたい。

今シーズンの移籍ウインドーは既に閉じており(8/20で終了)、在籍している選手たちの成長であるとか、コンビネーション向上、コンディションの高まりによってチーム力をアップしていくしか浮上の道はない。

そういう意味で、新潟戦は格好の試合になる。

「鹿島1クラブのみが強いられた真夏の6連戦」の疲労から、そろそろ解放される頃合い。

前節浦和戦は、まだ仕方がない。6連戦直後の蓄積疲労重く、実際、選手たちの動きは軒並み悪かった。

小笠原不在はあったにせよ、FW陣を筆頭としたプレッシングの弱さと疲労は無関係でなかったはず。

前半で交代を命じられた大迫あたりが批判の的になってしまったところはあるものの、フィジカルとメンタルの疲労が先行すれば誰だってそんなものだと思う。

今節は前節より回復が見込める。

今年一年、アントラーズでサッカーやってきて、選手とチームがどれだけ伸びたか判断しやすい試合と言えるだろう。少なくとも疲労は不利要素にならないタイミングだ。

ひさびさの新潟戦勝利を期待し、キックオフ時間を待ちたい。

なお、今夜は鹿嶋市復興花火大会も開催される。スタジアム参戦の方は迂回路の確認を事前にお願いしたい。
茨城新聞とエルゴラッソによると、Jクラブが争奪戦を繰り広げていた植田直通くん(大津高三年)が鹿島アントラーズ入りを決めたとのこと。

まだ公式発表はないが、報道が真実なら喜ばしい。

大津高といえば高校サッカー界の名将の一人である平岡和徳監督。

ここで平岡先生による植田くん評を紹介しよう。

「植田は身長185センチを超える長身ディフェンダーですが、50メートルを6秒で走る俊足。大津史上最高のフィジカル能力を持った選手です。中学校まではテコンドーをやっていて、日本チャンピオンに輝いたこともあります。サッカーは小学校から少しかじってはいたけれど、本格的に始めたのは大津に来てから。そういう意味でまだまだ伸びしろはあるはずです。
メキシコで行われたU-17ワールドカップでベスト8入りし、高いレベルの国際経験も養った。本人はすごく真面目で一生懸命で『あきらめない才能』を持っているから、これからが本当に楽しみ。スケールを考えると十分、世界に羽ばたける逸材だと思いますね」
(高校サッカー監督術/本川悦子著/カンゼン/2011出版)


プロ入り後は鹿島の地で世界に羽ばたく力を身につけて欲しい。アントラーズサポーターの一人として、その成長ぶりを楽しみに、じっくり見守らせてもらいたい。

「やっぱり、ゴールキーパー、センターバック、フォワードは大きければ大きいほどいい」(平岡監督)
「大きい選手は少しくらい判断が悪くても我慢して使い続けていれば、必ずうまくなる」(前橋育英高・山田耕介監督)

ちなみに上記紹介の「高校サッカー監督術」では山村や小笠原に関する先生方のコメントも面白い。

「遠藤(保仁)に一番似ている若手が山村和也。(中略)今は速くて迫力あるアタッカーはいくらでもいるけど、山村みたいにゆっくり正確にプレーできる選手を育てるのは逆に難しいんです(中略)彼のような選手が舵を取れば周囲のスピードプレーヤーが生かされる。その重要性を指導者は忘れてはいけない。スローモーションの選手にムリヤリ速さを身につけようとするのは逆効果。長い目で見守ることも大切でしょう」(流経柏高・本田裕一郎監督)

「満男が小学生だったとき、監督の高橋孝志さん(現・盛岡ゼブラ代表)が『10年に一度の逸材どころじゃない。50年に一度の逸材だ』と嬉しそうに話していたのをよく覚えています」(盛岡商業・齋藤重信総監督)

今回の記事は引用ばかりで申し訳ないけれど、その分、本の宣伝になればと思う。

最近、鹿島サポーターからの評価は下がり気味の元川さんであるが、現場の先生たちへの直接取材から作られた本書には興味深い言葉が並んでいる。
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ブロマガって何?
Jリーグから2011年度の全Jクラブ経営情報が開示された。

鹿島アントラーズの営業収入は41億6500万円。浦和(53億8200万円)、名古屋(41億9600万円)に次ぐ3位。

これが収支になると東日本大震災被災の影響大きく、2億2千万円の赤字。

今年度も観客動員が伸びておらず、今のところ経営上のプラス要素が見当たらない。

仮にこのままの場合、今シーズン末は寂しいことになる。

「なんでこれだけ貢献してきたベテランを切るんだ!」とか、

「補強ってこれだけ?」とか。

そうなってからでは遅い。

なので、今できることをしておくことが大事だと思う。

サポーターがやれることとしては、可能な限りカシマスタジアムに行くことが第一。

第二に「ちょっといいな」と感じるアントラーズグッズを見かけたら、頭使わず衝動買いすること。

その際、間違っても丁寧に検討することがあってはならない。検討した結果「よく考えたら、いらない」という結論に落ち着きやすいからだ。

第三にモバイル公式サイト会員や月刊フリークス会員になり、あとはスカパーに加入したら応援クラブアンケートに「鹿島アントラーズ」と回答すること(※回答数に応じてクラブに強化資金が支給される)。

更にインターネット上(ツイッターやブログ、SNS、掲示板等)でも、会社でも学校でも友だち同士でも、アントラーズの話題を通して楽しく盛り上がるべし。

それくらいやって、それでダメなら仕方ない。

チームにお願いすることは、何よりリーグ戦でできる限り上に行くこと。

それから、今シーズンここから2つ以上タイトルを獲ること。

大岩剛が37歳まで現役を続けられたのは、もちろん、本人の能力と節制があったからだが、もう一つはチームが三連覇していたことがある。

勝っているうち、観客動員数や収入が高め安定のうちは、クラブは経験を伝える功労者を大切に抱えておくことができる。強化や事業にも余裕ができる。

私個人の都合だけを考えれば、いわゆる「勝っているから応援する」勝ち馬に乗るタイプのファンが少ない現状は、これはこれで気楽。

ブログを書く上でも「負けている時期でもアントラーズを応援してくれる本物のサポーター」の人たちに読んでもらっていると思えば、書くモチベーションだって一切落ちることはない。

しかし、クラブ経営の限界から功労者が燃え尽きる前に退団していくのは寂しいこと。

やはり、プロクラブは勝った方がいい。勝って勝ちまくって、勝ち馬に乗る人でもいいからファンを増やした方がいい。

鹿島アントラーズにとって勝つということは生存していくことに等しい。

勝ちまくれるよう、それぞれのカタチで共に応援していきましょう。
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ブロマガって何?
今日の練習試合には鹿島アントラーズが獲得オファーを出している植田直通くん(大津高三年)も先発フル出場。これで二度目の練習参加になる。

悩みに悩んでいるであろう進路決定前(※現在、鹿島の他、横浜FMと川崎の3クラブに絞られたと報道されている)に改めてアントラーズの雰囲気を感じてくれたはずだ。

やはり日本人CB史上でも珍しいくらいの逸材。鹿島サポーターの私としてはアントラーズを選んでくれたら嬉しいなと思う。

185cmの体格にパワーとスピードを兼ね備え、それだけでも大学生やプロに混じって一際目立つ。

更に今日の試合でもあったけれど、テコンドー仕込みの運動能力。顔の高さに上がったボールもバシッと瞬時に足で捉える。一連の動作の速さとしなやかさ、動体視力が素晴らしい。そのため、接近戦でのボールクリアの体勢にも窮屈さがない。

対人における闘争心が強く、ボールテクニックは華麗ではないけれどフィードも良い。

一方で、まだ高校生。

ポジショニングの取り方、身体のアングルの付け方、後退しながらの守り方など、プロに入ってから身につけることも案外多く残している。

凄くいいプレイはするけれど、その直後にポカッと背後に入られワンタッチシュートを決めらてしまうパターンも若いうちは度々起こるだろう(というか、今日もあった)。

J1強豪レベルでの即戦力かと言えば、決してそうではない。

だが、素材としては超一級。

鹿島には今までいなかったタイプで、将来的には、中澤佑二と松田直樹を足して、更に植田オリジナルで進化したような日本代表のスーパーCBになってくれる。鹿島に入るとか入らないとか関係なく、そんな夢を抱かせてくれる。

これは椎本スカウト、是が非でも欲しいはず。

とはいえ、植田くんには悔いの残らぬように決めてもらえればいい。

諸条件考えると私は鹿島がいいと思うのだけれど、本人の心が納得することが一番大事だものね。
J1第22節、鹿島アントラーズ×浦和レッズの試合は1-2の敗戦。

【プレスがかからない前半】
前半は残念としか言いようがない。浦和の良さばかりが目立つ。

急遽、小笠原満男を欠いた(※スタメン表に名前はあったものの、ウォーミングアップ中に出場断念)鹿島は、ピッチ上でチームを引っ張るセンタープレイヤーがいなくなった。これにより、試合中の修正力を失うことになる。

選手個々は頑張っていてもプレスのかけどころが一定しない。めいめいにボールを取りにいっても、それは無理。どんどん後ろに運ばれてしまう。

【代表級のビルドアップ】
それには、両チームの力関係(※浦和のビルドアップ力と、鹿島FW~中盤の守備力)と、システムの噛み合わせの問題から、狙ったように守備させてもらえない状況に持ち込まれていたことがある。

日本代表級の阿部勇樹はボランチ最終ラインの間を位置を行ったり来たりしてボールを受ける。前の鈴木啓太に出され、そこから左右へ展開。CB永田充も積極的にビルドアップに関与してくる。

浦和ビルドアップ対し、鹿島2トップ興梠と大迫は、最後列に下がった阿部にも守備に行きたい様子だったが、両サイドハーフのレナトとドゥトラ以下、中盤がFWに守備連動する様子はなく、どうにもチグハグ。まずFWと二列目の間にポッカリと距離が空いてしまう。

【試合中に修正できない】
阿部や鈴木に対してだけでなく、サイドでもバイタルでも十分なプレスがかからず、これではDFラインを上げようがない。元々、厳しく細かくラインを上げる岩政ではないけれど、それにしてもこれほど前のプレスがかからなくては上げるタイミングがない。

FWは前から守備したい、しかし、後ろはついてこない。ボールホルダーにプレスがかかってないからDFラインは深いまま。

ということで、鹿島の選手間の距離は間延びし、ますますプレスがかからない悪循環。

監督の指導は気になるものの、とりあえず守備のかけ方をピッチ中央から修正できる小笠原がいればと悔やみもしたが、現実的にこの日くらいおかしい入りだと小笠原がいても難しかった気がする。

「全盛期の中田浩二」が「ボランチ」に入って、それならなんとかなったかもと。そのレベルだった。前半を2失点で済んだのはラッキーにも感じた。

【失点の原因は少しずつ】
1失点目は2トップと二列目の守備の不一致から。浦和ボランチがフリーで前を向いて展開開始。

その際、大迫は味方二列目に向かって浦和ビルドアップ開始を阻止しようと声を掛けたものの、外国人選手がついてこない。一方で大迫自身、前にいても浦和パスコースを切れていなかった。

余裕を持ってサイドに展開されたボールは、サイドからサイドに動かされ、最後、左SB宇賀神がミドル蹴り込む。その際も結局レナトは守備に戻りきれていない。シュートにスピードがあったわけではないが、敵味方選手が林立するPA内で曽ヶ端目視遅れ、触れず。

2失点目、高い位置でレナトがセカンドボールに突っ込みながらも抜けられ、後方青木らのカバーリングの距離が遠く、順々にマークがズレていく。岩政も少し釣り出される。最後、山村が原口のドリブルシュートに対応できず、曽ヶ端これは触れず、決められる。

この原口のプレイは素晴らしい速度と正確さがあった。このキレだと代表級CBでもやられた可能性はあるが(※例えば全盛期ジュニーニョには岩政&伊野波も成す術なくやられたものだ)、山村が身体を投げ出せるタイミングが一度はあったようにも見えた。

現状、山村が一対一ギリギリで防ぐ回数が少ない。速い流れの中でのポジショニングは、まだズレていることがある。これらの技術は試合経験を積むだけでなく、本気の本気でスキルアップする気にならないと、なかなか伸びてこない。

急遽出場、試合勘も体調も厳しかったのは分かっている。それでも、出ている以上はメチャ頑張ってとお願いしたい。

【後半は攻勢】
後半は押し返す。

まず、ハーフタイムに鹿島が守備修正かける。両外国人選手も守備時に気を抜くことが減り、多少は前からの守備がかかるようになった。

1点返したことが大きい。

レナトのフリーキック→岩政のヘッドは、これは分かっていても止められない類の得点パターン。

0-2から1-2というのは、メンタル的に相当やりやすい部類の得点経過。

追いつくまで心置きなく攻める方向で一致しやすく、放っておいても全員、前掛かりになれる。それに伴ってDFラインも数メートル上げることができる。

前掛かりになった分、敵のカウンターに注意が必要だが、この日の浦和にその威力は無かった。

【リーダーの卵】
その流れの中で、前半は存在感の薄かった柴崎が徐々にチームを引っ張るプレーを発現し始める。

「小笠原がいなければ、自分が」という気概が表現されていたことが嬉しかった。

アントラーズ入団から日の浅いレナトやドゥトラ、戦術的には優れない遠藤や青木との中盤構成では、最年少であっても柴崎が戦術上最重要。ある程度、強くプレイしてもらう必要が出てくる。

後半からでもできていたので、これは後々に向けても好材料。

【圧倒的アウェイ】
圧倒的アウェイ感は嫌いじゃない。

サポーターの数はもちろんのこと、判定でも大抵が不利になるもので、だからこそ「やってやろう!やってくれ!」の気持ちが湧いてくる。

後半は監督も選手も、戦ってくれていた。

最前線に投入されたジュニーニョの攻撃能力も冴えており、何度か浦和ゴールに迫るチャンスがあった。

向こうには阿部勇樹がいて、彼に要所を潰されてしまったが、良くも悪くも、現状いっぱいいっぱいの成果だったろう。

ただ、これだけ気持ち入った試合魅せてくれたら、有難いとも感じている。

ジョルジーニョ監督は激昂してシャツを脱いで(たぶん判定に)悔しがっていたけれど、監督がそこまでやってくれれば頼もしく嬉しくもなる。

監督は「醜い姿を見せてしまって申し訳ない」と謝罪していたが、私としては、むしろ感謝したいくらい。

次は、もっといい試合を期待したいと思う。
今夜は埼玉スタジアム、Jリーグの対戦カードでも注目度の高い「鹿島アントラーズ×浦和レッズ」。

現在の浦和は好チーム。

名将ペトロヴィッチを据え、選手補強も監督の要望に合わせて適切に揃え、やってるサッカーは筋が通っている。

数年来の迷走っぷりは、現時点では感じられない。

そんな対戦相手だからこそ、勝てば「鹿島が強さを取り戻しつつある」と内外に知らしめられる。

シーズン序盤、カシマスタジアムでの対戦時には1-3完敗。

判定に困惑した面はあったものの、アントラーズのチーム力も心許ないものだった。

当時のメンバー表を見直してみても、梅鉢、遠藤、土居といった、現在スタメン外の選手を先発起用していたのだから、戦力的な厳しさがあったわけだ。

しかし、今は勝ち得るだけのチーム整備ができたと思う。

まず、外国人選定に成功。ドゥトラ(※前回対戦時はベンチスタート)、レナトと二人連続でスタメンで出せる選手を獲得できた。

小笠原や新井場といったベテラン選手も今夏は健在。要所を締めるプレイで試合運びをリードしてくれる。

柴崎や西ら、若手の中から柱になりそうな選手も出てきており、彼らの成長は目覚ましい。

ジョルジーニョ監督のやり方は浸透してきており、そのスタイルは現有メンバーに合っている。

真夏の6連戦を好成績で乗り切り、さあ、これからというところ。

丁度、浦和レッズが上位で待ち構えていてくれることは有難い。

選手もサポーターも、下位チームや不調チームに勝つより、上位の好調レッズに勝った方が喜んで勢いに乗れるというもの。

ここで勝って、上位争いに参入しちゃいましょう。
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昨夜は日本代表×ベネズエラ代表の親善試合をテレビ観戦。

内容は親善試合らしく、両チーム勝敗へのモチベーションが高まらない試合。

南米・ベネズエラ代表と日本代表のマッチングだけに、スルガ銀行CS(鹿島アントラーズ×ウニベルシダ・デ・チリ)くらい面白いものが垣間見えるかなー…、とちょっとだけ期待したのだけど、さすがにそれは高望みだった。

いかにも親善モードのベネズエラ代表と、テスト最重視傾向の日本代表。

「何人かの新メンバーを試すこと」「戦術理解を深め連携を上げること」「怪我をしないこと」。そこに重点が置かれていた。

目的は果たされていたと思う。

鹿島サポーターとしては、試合終了直後に岩政大ちゃんがチラッと画面に映ったことが嬉しかった。

折角、6連戦の直後に札幌まで行ったのだから、試合に出ないとしてもテレビには映らないといけない。

満面の笑顔でチームメイトを迎える様子は、さわやかで男前。

召集されてもほとんど出番が望めない難しい役どころであっても、そこで腐らず一ゴリラに徹する彼。

その大人な忍耐とメンタルコントロールは恐れ入る。

また、この試合では元鹿島の伊野波が先発出場。

満を持してのCBとしての出場だったが、ドリブルへの守備対応やボール回しでミスが目立ち、力不足が出てしまった。

かつての彼への期待からすれば残念なような、しかし、元々これくらいの選手だったような。

ACLで通用するCBの発掘と育成。

これはリーグ三連覇期から続く、鹿島の課題だ。
無事に真夏の連戦を乗り越えて、ジョルジーニョ監督の若手起用が実を結びつつある。

これまで鹿島アントラーズの屋台骨を背負ってきた79年組五人衆(小笠原、本山、中田、曽ヶ端、新井場)。彼らの次世代を担うタレントたちに台頭の兆しが見えてきた。

新四人衆のストロングポイントを簡単にまとめてみる。

【柴崎岳のスナイパー&レーダー能力】
岩政と青木のCBコンビがパス出しに困った時。柴崎岳がさりげなくDFラインまで降りてきて、ボールを受ける。そこから前方対角線に送り込まれるロングフィードは精密極まりない。

キック精度がいいだけではなく、瞬時に狙いをつけるレーダー能力も高性能。高い技術を効果的にチーム力に還元する稀有な選手。

全局面でのプレイ威力が日々増している。

【西大伍の可変式サイドバック&サイドハーフ】
西は守備して上がってクロスを上げて、それで一仕事終わりのサイドバックではない。

加入当初は上がるタイミングのズレから、ボールを受けた時に止まってしまう、スピードに乗ったままオーバーラップできないことで「鹿島のサイドバックとしてモノになるのか」危惧されることもあった。

だが、それを言われる通りに解消しなかったのが彼の良さ。

ボールを受けて手詰まりの状況からでもパスやドリブル、シュートを駆使し、自ら突破口を開く。その幅広い打開力はさながらサイドハーフのようだ。

【山村和也の最後方ゲームメイク】
五輪でも示された彼のゲームメイク。密集を突き破るスルーパスを通す。

大柄な体格を生かしてボールキープするゲームメイカーは日本人選手には数少ないけれど、彼はその一人に挙げられるだろう。

CBとしては現時点でも最高レベルのボールセンスを有す。Jリーグだけでなく、近い将来のACLやCWCにおいて強敵からの猛烈フォアプレスをいなす軸になってくれるはず。

また、一列前の柴崎と共に鹿島のビルドアップを容易にする。柴崎から山村へのバックパスは、それすらも攻撃の起点になる。

【大迫勇也の剛柔ポストプレイ】
最近の彼はゴールから遠く、プレイ選択にもミスが目立ち、好調から離れている。

ポストプレイでは貢献しているものの「大迫、物足りない」の声は聞こえてくる。

しかし、逆に考えれば不調であってもポストプレイでチームの力になっているのだ。

彼はまだ大学四年相当の年齢。大卒一年目であってもJ1即戦力でポストプレイ通用する選手は数年に一人いるかいないか。
大迫は、やはり十年に一人レベルの逸材に違いない。

既に剛柔兼ね備えたトップポストプレイヤー。あとはストライカーとしての成長に期待だ。
昨夜行われたホーム磐田戦。

2-1で勝利した鹿島アントラーズは、真夏の6連戦を4勝1敗1分の好成績で終えた。

全勝ではないから完璧ではないにせよ、これは素直に喜んでいい成績。

選手やスタッフ陣は元より、サポーターの皆さんにも連戦お疲れさまと申し上げたい。

今日明日くらいは、ゆっくり休んで鋭気を養っていただければと思う。

【ひさびさの助っ人レベル】
同点ゴールとなったレナトの直接FK。まだ見ていない方は、是非とも映像で見返してもらいたいもの。

キックは鳥肌が立つほど完璧。狙いも軌道もスピードも。

これまでのアントラーズにはスピードボールをねじ込めるキッカーがいなかったので、このFKだけでも貴重な選手。

運動量も試合を重ねる度に上がってきている。

それに伴ってプレイ回数が増えており、その中身には十分なクオリティがある。

ボールを持った時だけでなく、ボールを持たない時の機能性にも優れた選手のようで、どうやら彼は心強い助っ人。

期待通り、あるいは期待を上回る助っ人となるとマルキーニョス以来になる。

【遠藤康のプチ復活ゴール】
76分、鹿島のストロングポイント発動。

興梠のチャンスメイクから、西のシュート。

そのこぼれ球を磐田ゴールに叩き込んだのは、途中出場の遠藤康。

疲労からか調子を落としていた彼が決勝ゴールを決めてくれた。

一つゴールが決まったことで、これが復活の兆しになってくれれば。

ゲームメイク能力や守備能力、アシスト数には物足りなさもある彼であるが、非常に魅力的なのは得点力。ペナルティエリア内に強引にでも持ち込めるドリブル力と相まって、ここぞのシュートパワーが光る。

ドゥトラとのポジション争い、切磋琢磨の中で、一層、その武器を磨き込んでくれるはずだ。

【こりゃ、どう見ても誤審だ…】
勝敗を分ける上では、37分に磐田ゴールが取り消されたことが大きかった。

ゴール前にフワッと上がった何でもない浮き球。

ところが、鹿島GK曽ヶ端、まさかのファンブル。キャッチを誤り、ゴールの中にこぼしてしまう。

ボールには特にスピードもなかったし、寄せに来たロドリコ・ソウトとも1メートル程度離れていたのだが…。

これで磐田2-1かと思いきや、井上主審まさかのノーゴール判定。ロドリコ・ソウトのファウルを宣告する。

横から視認している副審はゴールを認めていたのに、これは主審大暴走。

完全なる見間違い、あるいは先入観(※曽ヶ端のミスがビックリレベルだったため、ファウルされなきゃこぼすわけないだろうと)によるミス。

いずれにせよ、副審を信頼して確認すれば済んだはずなのだが…。

試合後、鹿島ジョルジーニョ監督も主審のミスに苦言を呈す。

鹿島サポーターの中では審判批判しない部類だと自認している私でも、こりゃさすがにマズい類のミスだと思う。

元々、井上さんはJ1担当主審として実力的に下の方だと認識されているものの、このままでは納得されない。内々に処理するだけではいけない気がする。

【運が向いている間に実力を】
ジャッジ運は良かったり悪かったりするもので、最近は比較的幸運だとしても(※昨日の磐田ゴール取り消しや、広島戦の小笠原報復行為お咎め無し等)、もちろん、ジャッジ運など当てになるものではない。

これから先もこれまでと変わらず、有利なジャッジも不利なジャッジも、両方をアントラーズは被っていくことになるだろう。そこはジョルジーニョ監督が提言するように、審判のレベルアップによって波を小さくしてもらうとして。

「常勝・鹿島アントラーズ」復活を望むサポーターからすれば、「不利なジャッジをも跳ねのけて勝つ」ほどの力を現チームに持ってもらうことが第一の願い。

昨日であれば、1点ジャッジに救われたら、余計に1点、あるいは2~3点とるくらいの圧倒的力を示してもらうことが理想。

逆に、こちらが被害被った時には、全くモノともせず粛々と勝つ。

少し気になるのは、タイトルを狙うチームにしては「無失点試合が少ない」ことと「FWのゴール数が伸びない」ことがある。

無失点によってGKやDFは自信がつき、味方からの信頼が増す。

ゴールによってFWは自信がつき、味方からの信頼が増す。

6連戦を好成績で終えたので、まだ上を目指せるし、高い要求もできる。

これから終盤にかけて、「1-0」や「2-0」「3-0」といった美しいスコアでの勝利が増えてくることも期待している。
ロンドン五輪男子サッカー、三位決定戦。

U-23日本代表はU-23韓国代表に0-2敗戦。

まず、前提として、有名選手を揃えた韓国代表がタレント的に上だということがある。既にヨーロッパで活躍し、W杯にも出ているような選手たちが意欲的に五輪参加している。

日本代表にはW杯出場経験のある選手が一人もいない。欧州クラブに在籍する選手であっても、一人として有名選手がいない。

タレントで負けるだけなら、まだやれる。サッカーとはそういう競技だからだ。

ただ、メンタルパワーでも上回られてしまった。

そもそも韓国は他の国と違って日本を舐めてこない。

強烈な敵愾心、ライバル心を露わにしてくる彼らであるが、しかし、それはある種リスペクトの裏返し。

スペインなんか日本を舐めきっていて、無策極まれりだったが(※まさに歴史上の無敵艦隊)、韓国は日本に対して本気過ぎるくらい本気で向かってくる。

日本分析も対策もバッチリで、コンタクトプレイの弱い日本人選手はガッツリ身体を当てれば簡単に腰砕けになることを知っている。それを知った上で容赦なくチャージしてくる。

更に日本戦勝利で選手への兵役免除を打ち出すなど、国を挙げてきた。

日本は、そこまで熱を上げているわけではない。五輪期間にメディアが騒ぐくらいで。

香川や宮市を召集できなかったこと、ロクに強化期間をとれなかったこと、本大会まで盛り上がらなかったことも含めて、これが実力。

ベスト4までは快進撃を続けたU-23日本代表チームも、最後はメキシコと韓国に完敗で連敗したため、少しイメージダウンしてしまったかもしれない。

ただ、関塚監督以下、実力通りの結果を出してくれた久々の五輪代表チームであったことは確か。

「無策な相手」「同格以下の相手」にはしっかり勝つなり、引き分けるなりできていた。

過去の五輪代表は格上でもない相手にサクッと負け続けてきたわけで、そうはならなかったことは良しとしたい。

女子と違って、男子は年齢制限のある若手の大会。

この後、選手や指導者がどう成長するかが大事。

今後、「本気の格上」に勝てるようになればいい。

鹿島サポーターとしては、山村が五輪前よりいい選手になってくれること(※五輪出場試合では韓国戦含めて、まずまずいいプレイをした)、そして五輪代表に入れなかった大迫、柴崎が五輪代表組よりいい選手になってくれることに期待。

もう遠からず、79年組の時代から、山村・大迫・柴崎を中心としたチームになっていく。
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ブロマガって何?
鹿島アントラーズはアウェイでセレッソ大阪に圧勝。

スコア3-0、内容も完全に圧勝。これにてヤマザキナビスコ杯準決勝へ勝ち上がり。

【天敵も今は昔】
6連戦の5戦目ながらも、狙い通り過ぎるくらい狙い通りの試合運びを完遂。

この試合にかける気合、準備、経験、能力。

全ての点でアントラーズがセレッソを上回った。

鹿島守備ブロックは盤石の安定感。セレッソの遅く不正確な攻撃では揺るぎもしない。

時折、柿谷のテクニックで少しの見せ場を作られはしたものの、しかし、それも想定内の域を出ず。

ブロック内に引き込んでボールを奪っては、小笠原&柴崎&レナトらの正確な技術で素早く前につけてカウンター発動。

ボールを受ける側になるドゥトラや大迫、興梠も連戦の割にスピードがあった。

ドゥトラのドリブルシュートで先制点、大迫倒されての興梠PKで中押し、柴崎3点目ダメ押し。

アウェイとは思えないほどの力差が示された。

考えてみれば、山口&扇原のロンドン五輪代表ダブルボランチが出場していたリーグ戦第18節(7/14長居)も鹿島が完封勝利している。その試合ですら両ボランチのパフォーマンスは鹿島優位だった。

山口&扇原を欠けば、余計に差が開くのは道理。

これで一時は「天敵」とまでされたセレッソ大阪に今季4勝。

苦手払拭を飛び越えて、あちらに苦手意識を植え付けることに成功した。

【連戦をメリットにした底力】
こうして勝てば連戦も悪いばかりではない。

タフで成長力のある選手が多いこと、疲労困憊していないことが条件になるが、連戦にもメリットはある。

短期間でコンビネーションが高まり、試合勘が鋭くなり、一気にチーム力が上がっていく。

まず、ドゥトラ。

彼のシュートは入らないものだと一般的に認識されており、実際、昨日のセレッソDFも「ドゥトラはシュートよりドリブルが怖い」という対応。

ドリブルで抜かれないよう間合いを広くし、次にFWへのパスコースを遮断しておく。ドゥトラのシュートは後回し。そんな守り方。

しかし、さすがに舐めすぎだ。バイタルでシュートコースが空いていれば、いかにドゥトラの精度でも入る可能性が出てくる。

入らないはずのシュートは、逆足ながらも見事にゴールに叩き込まれた。

この際、鹿島FWのデコイラン(囮となる走り)も見逃せない。ドゥトラと周囲との攻守の連携は高まっている。

更にレナトがグングン痩せているのも喜ばしい。

来日時はあれだけ腹周りがポチャっていたレナト。彼がこんなに痩せるのだから、プロサッカーはダイエットに効果的だ。

もちろん、レナトが真面目に練習してくれているからこそ。彼はこれまでの二列目に足りなかった「賢さと技術と運動量の3つが同時に伴ったプレイ」を加えてくている。

ポチャポチャになるほど休んでいただけに、まだまだ上昇が見込める。楽しみだ。

そのため、遠藤が控えに回ることになったけれど、今回のベンチ暮らしはリフレッシュして成長するチャンスでもある。

鹿島在籍時代末期の内田篤人がそうだったように、不調期に無理にスタメン出場し続けていても成長しにくい。

プレイ改善以前に、試合こなすのでいっぱいいっぱい。最近の遠藤は、それに近い状態に見えた。

レナトのプレイはベンチから見つめる遠藤にも手本になる部分があると思う。

【無事是名馬】
二列目に良化の兆しがあったとはいえ、昨日はそこだけが勝因ではない。

連戦に関わらず、アントラーズ選手全員、気力体力技術を発揮してくれた。それが最大の勝因になる。

前節鳥栖戦の動きの悪さと、メンバーの固定化により、試合前には疲労が心配されていた。

今のセレッソとだと能力面で鹿島が上回るのは贔屓目無しで妥当だとしても、体力と気力でこれほど上回ったのは嬉しい誤算。

先制点効果は大きいが、昨夜ほどパフォーマンス差があると、仮に先制されたとしてもひっくり返せた可能性が高い。

選手のプロ意識の高さを前提として、ジョルジーニョ監督以下スタッフによるコンディショニング支援、これが結実した形。

選手の動きを(オリヴェイラ時代との比較で)抑えて、ボールを動かすサッカースタイルも連戦向きであり、また、今の鹿島の選手にも合っている。

土曜の磐田戦まで油断はできないものの、連戦で出続けている選手たちを讃えたい。

曽ヶ端や岩政、小笠原、新井場、西、柴崎、大迫、それに青木。

パフォーマンスが安定しているのも大事だけれども、それ以前に怪我せずに戦力構想に入り続けてくれることが有難い。

怪我しないことはプロ選手として大前提となる評価ポイント。

怪我しやすい選手はダメということではないが、怪我の少ない彼らは素晴らしいと思う。

サポーターみんなで応援の雰囲気を作り出し、メンタル面を後押ししていきたい。

【中田は靭帯損傷で二ヶ月の離脱】
一方、残念ながら中田浩二が離脱してしまった。

今シーズンの彼は、ずっと怪我を騙し騙しプレイしていたところだったので仕方のないところはある。

テーピングが外れることはなく、足を庇うような状態が続いていた。

かといって、休み過ぎるとか、あるいは休み休み試合に出ても、試合勘や試合で使う筋力が戻らない。ベテランといえる年齢だけに、コンスタントに試合に出ていないと試合能力が落ちてしまう。

好調でない中田であっても、彼がDFラインにいれば、そのポジショニングとリーダーシップにより、チームとしての守備のカタチが一気に綺麗になった。

元々の戦術的センスに加えてトルシエの直弟子。決して派手ではないが、チーム力を引き上げてくれる選手だ。

ただ、今季こなしている試合数が少ないため、オフサイドトラップ等連携面で微妙に呼吸が合わないことが増え、また、テレビ画面には映りにくいが競り合いの一歩目で出遅れてしまうことも出ていた。

守りのカタチは綺麗なのに、意外に失点が止まらなかった。

戦線離脱は仕方ない。今は良いリハビリをして、確実に復帰してくれればと願う。

リーグ戦終盤の追い上げや、カップ戦の決勝や準決勝で勝つ可能性を上げてくれる選手。

戦力面だけではなく、経験継承の面でも。

中田には、ぜひとも山村の隣でプレイして欲しいというのがある。
明日8/8(水)19:00から長居にてヤマザキナビスコカップ準々決勝第2戦。

準決勝進出がかかるセレッソ大阪戦だ。

カシマでの第1戦を2-1で勝利している鹿島アントラーズは、引き分け以上(※負けた場合でも、1点差負け2ゴール以上)で勝ち上がりが確定する。

真夏の酷暑で知られる大阪。

明日のキックオフ時の予想気温も30℃以上。おそらく風も通らない。

体調万全でも厳しいものなのに、アントラーズに至っては6連戦の5戦目。

学生サッカーなら真夏の真っ昼間に連日連戦したりもするけれど、プロサッカーでは一試合あたりの集中力の消耗が段違い。

身体もそうだが、何よりメンタルの疲労回復が難しくなる。

最近の失点パターンを見直すと、個人の能力的な弱みや、組織守備の隙間との絡みはあるにせよ、知覚的な反応がスポッと遅れてミスが発生している。

ここは現地で、テレビで、ライブアントで。全国のアントラーズサポーターで応援して、選手たちを後押ししたい。

万が一、明日で大会敗退ともなれば、選手もサポーターも相当ガタッとくる。抗いにくいネガティブな空気が流れ、リーグ戦にも悪影響しよう。

逆に勝ち上がることができれば、一気にノッていける。

タイトル獲得が間近に見えていると「まだまだやれる」「もっともっと応援できる」とポジティブになりやすい。ポジティブでいると疲れにくく、パワーもアイディアも出てくる。リーグ戦にも好影響する。

是が非でも、勝ち上がりましょう。
一昨日行われたベストアメニティスタジアム(佐賀)でのアウェイマッチ。

鹿島アントラーズは0-2敗戦。

【疲労、隠せず】
カシマでのスルガ銀行杯優勝(PK戦まで突入)から中二日。真夏のプロサッカーとしては最悪レベルの強行日程で実施されたサガン鳥栖戦。

誇り高いアントラーズ戦士だけに、彼らのコメントからはハードスケジュールを言い訳にしない潔さがあった。

しかし、選手たちも生身の人間。口で言い訳せずとも、身体は嘘をつけない。

試合中は疲労を隠しきれないどころか、ベテラン選手を中心に余すことなく疲労噴出。

この日は真夏にしては酷暑というほどでなく、ベアスタは風通しの良いスタジアム。だから、サガン選手は普通に90分プレイできていたものの、アントラーズ選手のスタミナは持続せず、出足遅く、集中力欠く場面が頻繁に目についてしまった。

過密日程による疲労だけが敗因ではないけれど、敗因の一つではあったと言っても負け惜しみにはならないはずだ。

【勝利に値するチーム作り】
対戦相手のサガン鳥栖。

こちらは堅実にして謙虚にチームが作られており、シンプルなれど攻守に約束事が徹底されていた。

個人にしても豊田のようなJ1でも光を放ち得るタレントを生かす仕組みを作っており、限られた戦力の中で丁寧に組み立てられたチーム。鳥栖の監督、若いけれど筋の通った指導者なのだろう。

そんな鳥栖だけに鹿島対策もバッチリ。ここ数試合における鹿島の守備上の弱点を狙って突いて、2得点。

「先制点→ダメ押し」の流れは鹿島にとって余りにも厳しく、狙い通りにやられてしまった。

【もう負けなければいい】
過密日程なら負けていいかといえば、もちろん、そんなことはない。

サッカーという競技、「勝つ」のは簡単ではないけれど「負けない」だけでいいのなら一気に難易度が下がってくる。守備側有利の競技性質があるからだ。

6連戦では、最悪、負けなければいい。

現実には、好チームとはいえ戦力規模は小さい鳥栖に負けてしまった。終わったことは諦めるしかないので、この一回で負けを抑えることが肝要。

連戦では負けてしまうとシンドイものだが、逆に勝ち続ける、あるいは負け無しで通過していくと、さほど疲れが溜まらない。一気にチーム力が伸びる。

例えば現在の五輪代表チームの躍進。これも一つの好例になる。

鹿島だって、鳥栖戦で先制点を奪われるまでは「ノッてる鹿島」の雰囲気が少なからずあった。鳥栖に先制されて、鹿島が得点できないでいるうちに疲労が圧し掛かってきた。

6連戦では初めて負けたとはいえ、6戦中4戦を消化しての2勝1分1敗。

あと残り2戦を勝てば4勝1分1敗になるのだから、これはこれで上々の成績になる。

守備も攻撃も整備する時間はないけれど、気持ちのリフレッシュは意志次第で今すぐできる。

苦しい時こそ、ポジティブに応援したい。

サッカー応援を通して、自分自身がポジティブ人間になる練習だと思えばやりがいがある。
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ブロマガって何?
フジNEXT加入者以外の方は、今日のスルガ銀行チャンピオンシップ再放送をお見逃しなく。

8月3日(金)18:00~20:00、BSフジにて放送予定。

放送では清水秀彦氏の解説がネガティブ志向なので、そこだけ覚悟して視聴する必要はあるものの、しかし、これは現地参戦組であっても再確認しておきたい試合。

録画設定し忘れて家を出た人も、放送開始に合わせて早めに帰宅するか、電話かメールで家の人に録画お願いして欲しいくらい。

クオリティ高い対戦相手と、アントラーズ選手の踏ん張りのおかげで、それくらい見応えのある試合になってます。
スルガ銀行チャンピオンシップはスコア2-2からPK戦勝利。

見事に国際タイトルの一つを戴冠。鹿島アントラーズの名を遠く南米チリにも轟かせた。

【歴代最高レベルのゲストチーム】
ウニベルシダ・デ・チリ。

リベルタドーレス杯ベスト4。

その他の前評判からも強いんだろうとは思っていたけれど、実際、目の当たりにした彼らは想像以上だった。

このクラスのチームが、これほどいいコンディションで来日して、日本のクラブチームと試合してくれるのかと。

彼ら、カシマスタジアムで対戦した相手の中でも歴代屈指のクオリティ。

個人能力、特に基本技術の部分が高い。

組織力についてもリベルタドーレス杯ベスト4から主力複数が抜けているように見えないほどの完成度があった(※得点力は下がっていたかもしれない)。

勝ち負けを競う相手としての「やりにくさ」で言えば、ACLで対戦してきた韓国勢&豪州勢のフィジカル任せでガンガン来られるのもキツい。

しかし、ウニベルシダについては、サッカーファンが「いいサッカー」と認められるスタイルのサッカー。技術とコンビネーションを駆使してボールを動かしてくる。

素直に認めたくなる強さが、昨日の彼らにはあった。

【カシマスタジアムの底力】
ウニベルシダと戦った鹿島アントラーズは、戦力入れ替えの過渡期であり、過密日程の最中。

選手の能力面でも、監督の植え付けた組織力の面でも、チリの強豪相手に不利を強いられて仕方のないものがあった。

それでも、前半2点をリードし、最終的にはPK戦勝ち。

これは何よりホームの利が大きい。

まず、カシマスタジアムの、美しく(南米基準と比較して)長い芝。

しばしば「日本人選手はピッチ状態が悪いとプレイの質がガタッと落ちる」と指摘されることがあるけれど、逆もあるのだなと。

ウニベルシダの選手は試合開始からカシマのピッチに苦慮。ファーストトラップにズレが見受けられた。

それは時間経過と共に薄れていく様子だったが、前半のミスの多さはピッチへの不適応も関係していただろう。

その間に2点リードできたのは、勝負の上で非常に大きいものだった。

プラスして、二万人を超える大観衆がスタジアムに押し寄せた。

相当数の無料券を配った上のことであるが、それでも、二万人超えは想定以上のもの。

無料ということで集中力散漫な客が多くなることも懸念された。しかし、私が憂慮していたよりかはスタジアムにエネルギーがあった。

アントラーズ選手のモチベーションや、僅かな幸運を引き寄せるだけの雰囲気があったと思う。

やはり、ここぞの勝負所では2万人は欲しい。

選手から監督以下スタッフ、運営から管理、サポーター&スポンサーまで、あらゆる方面の人々の協力の結果として、やっとこさ格上の相手に勝てたわけで。

鹿島の底力の成せる業だったのだ。

【サッカー基準の違い】
ウニベルシダは後半になると本領発揮。

守りでは二~三人の連携したユニットでボールを奪い、そこから前へ、斜め前へと動き直して滞りなくボールを繋げていく。

アタッキングサードでは鹿島ディフェンスを置き去りにするドリブルも見られ、何より驚くべきはバイタルの使い方。

決して、中田&岩政&小笠原&柴崎(あるいは青木ら)で組むセンターブロックは「J1基準」ではミスしているわけではなかった。人を結集させてスペースを締めていた。

しかし、「南米基準」のウニベルシダの目にはユルかった模様。

鹿島の選手、数は揃っていてもバイタルにパスを通され、そこから自由に展開されてしまう。

一番厳しく守るべきバイタルですらそれなのだから、バイタル以外の各エリアでも状況は同じか、より劣勢。

もちろんアントラーズ選手のフィジカルコンディション上の不利があったとはいえ、それにしても簡単にマークを外され、フリーランされ、翻弄された。

崩されてのピンチはこれまでにないほど多く、決定的チャンスの数でも相手が倍以上に上回った。

【世界基準の鹿戦士】
とはいえ、ポイントポイントで鹿島が勝てる部分、互角の部分はあった。

例えば岩政のヘディング。「岩政がヘディング強いのは当然」という固定観念が浸透しているため有り難がられることは少ないものの、彼の空中戦能力は世界のどこに行っても通用してしまうもの。

こういった大勝負で先制点を決めてくれる選手は、誰が監督でも重宝する。能力だけでなくメンタル的な勝負強さも見事と言う他ない。

また、小笠原がキッカーとして復活しているのも見逃せないポイントになる。いかに岩政がストロングヘッダーであろうとも、キッカーに恵まれなければ決めることは不可能だ。

それからレナト。彼は南米基準に照らし合わせても優秀な選手であることを明確に示した。パスもシュートもある上に、戦術眼を伴った運動量もある。最初からここまでできる外国人選手は、鹿島アントラーズとしては本当に久しぶりだ。

そして、GK曽ヶ端。

世界中のどのサッカーチームにも言えることだが、どんなにチームを立派に見せようとも、GKだけは誤魔化せない。

今シーズン、ヤマザキナビスコ杯横浜FM戦より後の曽ヶ端のセービング能力は、言い過ぎでなく世界トップクラスの領域に達している。

足下でのボール処理技術はそこまでではないものの、守りの能力。ポジショニングも反応速度も守備範囲もコーチングも、一通り文句の付けようがない。

それが一試合だけでなく何試合も継続されている。一時の好調なのではなく、正真正銘の実力であることの証だ。

【経験値の違い】
「永遠に敵のターン」状態になってしまいかねない試合展開ゆえ、選手の良し悪しが如実に表れた。

国際経験の浅い選手のほとんど、例えばボールセンスのある柴崎や西、遠藤ですら、予想されたより対応できていなかった。

前にボールを繋げない、クリアが敵にカットされる、あるいはそのままラインを割る。守りでは後追いになったり、抜かれたり。

いくら才能があっても、経験に基づく実力がなければ国際試合での活躍はできない。そんな若い選手ばかりなら、昨日も勝てなかったろう。

そこは小笠原や中田らが落ち着けてくれた。

79年組の彼ら、もうスピードやパワーは余りないけれど、間合い内であれば球際で勝てるし、敵からの圧力があっても味方に繋いでくれる。特に「ここ通されたらヤバいなぁ」というところは高確率で守ってくれる。

勝つためには経験のある選手が必要。それが分かりやすく表れた試合だったのではないか。

PK戦を除いて若手のパフォーマンスが上がらなかったとはいえ、大迫や柴崎、西や遠藤らが、南米トップ級基準を実際に体感し、勝利を収めたこと。これは三千万円の賞金と同等以上のクラブ財産になる。

彼らのうち何人かは、近い将来79年組クラスになってもらわないと困るわけだしね。